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人事・労務 Q&A

入社後数日で退職した職員の給与の振込先が分からない場合は、どうしたらよいでしょうか?

退職の意思表示をした職員に対して、「退職日の前倒し」を依頼することは可能ですか?

好感度のよい電話の受け方、取り次ぎの仕方を教えるにはどうしたらよいでしょうか?

職員に対し、個別に日頃の業務を通じた指導、育成をしたいと考えますが、どのようなことに注意すればOJT教育を効果的に進められるでしょうか? 

 マタニティハラスメント」防止に関し、就業規則に規定したいと思いますが、どのようなことを規定したらよいでしょうか?

 メンタルヘルス疾患が疑われる社員に対して、会社として医療機関の受診命令を出すことはできますか?
▶ 同族会社における人事政策で注意すべきことはありますか?
▶ 定年を迎える社員を就業規則に従って再雇用する場合、社会保険・労働保険は継続されますか?
▶ 職員からの年休申請に対し、事業主側の都合でその時季を変更することはできますか?
▶ 職種別や男女の賃金待遇の差はどこまで認められますか?
▶ 懲戒処分として賞与の一部を支払わない措置をとることができますか?
▶ パートタイム労働法の改正(平成27年4月1日施行)により注意すべきポイントは何ですか?
▶ 小企業ですが、外部のセミナーや講習会に職員を参加させる必要がありますか?
▶ 外国人労働者を雇用する上で留意すべき点はありますか?
▶ 定期健康診断の結果で異常の所見があった社員が、二次健康診断を拒否した場合、どのように対応したらよいでしょうか?
▶ 36協定はどのように周知すればよいでしょうか?
▶ 育児休業から復帰する場合、原職復帰させなければいけませんか?
▶ 就業規則の内容に従業員が賛成しないときは、労働基準監督署への届出はできないのでしょうか?
▶ 年休の繰り越しはどのようにすればよいでしょうか?
▶ 始業・終業の時刻はどのように決めればよいでしょうか?
▶ 割増賃金の定額化は可能でしょうか?
▶ 採用面接で尋ねてはいけないことはありますか?
▶ 給与や賞与はどのように決定したらよいでしょうか?
▶ 休日と休暇の違いは何でしょうか?
▶ 明日から出勤しなくてよいと言ったら本当に出勤しなくなってしまいました。これは解雇に該当するのでしょうか?
▶ 勤務時間中に休憩時間は設けなければならないでしょうか?
▶ 慶弔見舞金は賃金にあたるのでしょうか?
▶ 若手社員にビジネスマナーを教え、自らそれを実践させるにはどうしたらよいでしょうか?
▶ 中途採用者の初任給の決め方はどのようにすればよいですか?
▶ 産休中の保険料制度が改正されたとのことですが、どのように改正されたのですか?
▶ 従業員に対する上手な注意の仕方、叱り方のポイントはありますか?
▶ 精神疾患の職員を休職させることはできますか?
▶ 最低賃金が改定されましたが、どのように改定されたのですか?
▶ 退職時に職員が年次有給休暇をまとめて取得することが増えていますが、これを最小限に抑制することはできますか?
▶ 職員に業務上貸与しているパソコンの中身を勝手にみることはプライバシーの侵害でしょうか?
▶ 従業員が退職する際、退職金を支給しなければなりませんか?
▶ 従業員の給与額は自由に決定してもよいですか?
▶ 通勤途上での事故やスト等、職員の自己都合ではない諸事情により遅刻や欠勤となった場合、賃金を支払う義務はありますか?
▶ 有期労働契約を結ぶ場合の契約期間の上限はありますか?
▶ パートタイマーやアルバイトの職員の定着を図るにはどうしたらよいでしょうか?
▶ 職員が外部の研修に参加する場合、研修時間を労働時間として賃金を支払わなければならないでしょうか?
▶ 改正高年齢者雇用安定法が施行されますが、事業主が高年齢者雇用確保措置として継続雇用制度を導入する場合には、希望者全員を対象にしなければならないのですか?
▶ 通勤手当は現物支給することも可能ですか?
▶ 正職員を募集したところ応募多数であったため、一部の方々をパートタイマーとして雇用しようと思いますが、問題はありますか?
▶ 時間単位で有給休暇を付与することはできますか?
▶ 年功序列型の賃金体系を能力に応じた賃金体系に変更しようと思いますが、注意する点はありますか?
▶ 職場内で服務規律が守られません。どうしたらよいでしょうか?
▶ 中途退職者にも賞与を支給しなければなりませんか?
▶ 職員への健康診断を実施する必要がありますか?
▶ 就業規則は職員に開示しなければいけませんか?
▶ 1ヵ月に3回遅刻をしたら1日分の欠勤として取り扱うというルールは問題がありますか?
▶ 試用期間中の職員も雇用保険・社会保険に加入しなければなりませんか?
▶ 職員がインフルエンザに感染したため休業を命じました。休業補償を支払う必要はありますか?
▶ 職員が午前中の半日休暇を取得した日に定時以降の残業を行った場合、割増賃金の支払い義務はありますか?

Q. 入社後数日で退職した職員の給与の振込先が分からない場合は、どうしたらよいでしょうか?

A. 労働基準法第24条で、「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」と定められているため、たとえ一日であっても、労働契約を結んで働いた労働者に対しては賃金の支払い義務が発生します。従って、「給与を支払うための振込先を連絡してほしい(もしくは受取にきてほしい)」旨を、内容証明郵便等で連絡するのが望ましいです。

Q. 退職の意思表示をした職員に対して、「退職日の前倒し」を依頼することは可能ですか?

A. 退職の前倒しについては、当該職員との間で合意できていれば可能ですが、合意が得られない場合は、解雇権に濫用とみなされる可能性があります。有休消化を促すか、自宅待機を命じその間の休業補償を支払う等の対応が必要となります。

Q. 好感度のよい電話の受け方、取り次ぎの仕方を教えるにはどうしたらよいでしょうか?

A. 具体的な訓練は、電話の受け方や取次ぎ、担当者が不在のときの応対の仕方等実際の場面に即して行います。電話の応対中は、笑顔で背筋を伸ばし、相手が目の前にいるようにハキハキと話すと好感度がアップします。また、定期的に電話応対の訓練を行って、レベルの向上を図っていくことが大切です。電話応対のチェックリストを作り、一日の業務が終わったあとに自分でチェックさせるもの効果的です。

Q. 職員に対し、個別に日頃の業務を通じた指導、育成をしたいと考えますが、どのようなことに注意すればOJT教育を効果的に進められるでしょうか?

A. 人の成長には時間がかかるものなので、気長に地道にやっていくことが大切です。上司が自分の経験、知識を後に続く者に身をもって教え込むため、実際にやってみせること、やらせてみることが重要なポイントとなります。

Q. 「マタニティハラスメント」防止に関し、就業規則に規定したいと思いますが、どのようなことを規定したらよいでしょうか?

A. マタニティハラスメント(マタハラ)とは、働く女性が妊娠・出産を理由として解雇・雇止めされることや、職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントのことをいいます。           セクハラやパワハラと併せて、これらのハラスメント行為又はそれに該当すると疑われるような行為を行ってはならないことや、懲戒に関する規定、被害を受けたときの相談窓口などについて規定しておくことをお勧めします。


Q. メンタルヘルス疾患が疑われる社員に対して、会社として医療機関の受診命令を出すことはできますか?

A. その疾患により重大な事故につながる恐れがある場合は、本人の同意の下で専門医への受診を勧める必要があります。本人が受診を拒否した場合、業務命令として専門医への受診を命じることになりますが、そのためには、受診命令に関する根拠が就業規則に明記されている必要があります。 

Q. 同族会社における人事政策で注意すべきことはありますか?

A. 同族社員の入社にあたっては、以下の点に注意して対処することが必要となります。
①職位や配置については、最初は実力相応の地位よりやや下におき、周囲に実力を認められた段階で相応のポストにつける。
②就業条件はより厳しい条件をつける方が望ましい。

 同族だからと甘く扱うのでははく、一人でも多くの優れた同族幹部を養成し、会社そのものを強固にしていくことが重要です。

 

Q. 定年を迎える社員を就業規則に従って再雇用する場合、社会保険・労働保険は継続されますか?

A. 再雇用後の所定労働時間、所定労働日数、雇用契約期間が一定の基準を満たしていれば、いずれも継続されます。なお、労働保険は、一定の基準等にかかわらず適用されます。 

Q 職員からの年休申請に対し、事業主側の都合でその時季を変更することはできますか?

A. 労働者の指定した「時季」が「事業の正常な運営を妨げる場合」と判断したときは、その「時季」を変更することができます(時季変更権)。ただし、この時季変更権の行使は、労働者から年休の申請があった後、速やかにその「時季」の判断を下し、事業の正常な運営を妨げる場合には、すぐに変更権を行使し、労働者に伝える必要があります。
 また、「事業の正常な運営を妨げる場合」の判断は、個別具体的、 客観的に行わなければなりません。 

Q. 職種別や男女の賃金待遇の差はどこまで認められますか?

A. 同じ職種・同じ業務内容なのに性別により賃金待遇の差を設けることはできません。男女雇用機会均等法でも、事業主は以下の事項について、労働者の性別を理由として差別的取扱いをしてはならないと定めています。
①労働者の配置、昇進、降格及び教育訓練
②住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であって厚生労働省で定めるもの
③労働者の職種及び雇用形態の変更
④退職の勧奨、定年及び解雇並びに労働契約の更新                        ただし、役職や資格、職務内容、技量、勤務年数等によって性別に関係なく待遇の差が生じることは、差別的な取扱いとはなりません。 

Q. 懲戒処分として賞与の一部を支払わない措置をとることができますか?

A. 賞与も労働基準法上の賃金に該当するため、賞与の一部を支払わないとすることは、労働基準法に定める「減給の制裁」に該当します。従って、以下の制約を受けます。
①減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならない
②上記①における減給の総額が、1賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならない。

Q. パートタイム労働法の改正(平成27年4月1日施行)により注意すべきポイントは何ですか?

A. 1パートタイム労働者の公正な待遇を確保し、パートタイム労働者が納得して働くことができるよう、パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)が改正されました。
ポイントは以下のとおりです。
①パートタイム労働者を雇い入れる際、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」を文書などで確認すること。
②パートタイム労働者を雇い入れる際、実施する雇用管理の改善措置の内容について説明すること。
③雇入れ後パートタイム労働者から求められたとき、そのパートタイム労働者の待遇の決定に当たって考慮した事項を説明すること。
④パートタイム労働者の待遇は、その働きや貢献に応じて決定すること。
⑤パートタイム労働者から通常の労働者への転換を推進するための措置を講じること。
⑥パートタイム労働者と事業主の苦情・紛争の解決の仕組みを整えること。

Q. 小企業ですが、外部のセミナーや講習会に職員を参加させる必要がありますか?

A. 絶えず前向きに自己啓発する姿勢を持たせることができる、外部からの新しい考え方を取り入れいれるという意味で、大いに活用すべきものと考えます。

また、事業主自らも、永続的な発展を目指して外部の研修等に参加することが重要です。 

Q. 外国人労働者を雇用する上で留意すべき点はありますか?

A. 労働基準法では、「労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の条件について、差別的取扱をしてはならない」と定められており、日本国内で雇われ働く者については、国籍や人種に関係なく、均等に労働関係すべての法律が適用されます。賃金その他の待遇については、後日のトラブルを避けるため、具体的な内容の労働契約を文書で取り交わしておくことをお勧めします。なお、当該外国人が出入国法上の在留資格に適合し、就労可能な者であることを確認することも重要です。

Q. 定期健康診断の結果で異常の所見があった社員が、二次健康診断を拒否した場合、どのように対応したらよいでしょうか?

A. 労働安全衛生法上、二次健康診断については会社が受診させる義務はなく、社員に強制することはできません。しかし、社員に異常所見があることを知りながら通常どおり業務を行わせた結果、当該社員の健康状態が悪化してしまった場合には、事業主側が安全配慮義務違反を問われ、損害賠償請求される可能性もあります。そのため、就業規則などに「会社が必要と判断した場合には、再検査を命じることがある」旨定めておく等の対策が必要となります。

Q. 36協定はどのように周知すればよいでしょうか?

A. 周知する方法としては、以下のようなものがあげられます。

   ①各作業場の見やすい場所へ、常時掲示し、または備え付ける。

   ②書面を労働者に交付する。

   ③社内の共有サーバー等に保存し、社員が常時閲覧できるようにする。

  各事業所に適した方法で周知することが必要となります。

Q. 育児休業から復帰する場合、原職復帰させなければいけませんか?

A. 法律では原職復帰を義務付けてはいませんが、可能な限り配慮することが求められます。
 慣れた仕事、慣れた職場環境に復帰させることは、円滑に職場復帰することにつながりますが、一方で会社に原職復帰を義務付けることは、企業の経営活動上現実的ではありません。
 会社としては、①原職又は原職相当職へ復帰させることを原則とすること②組織の変更等でやむを得ない場合は、部署及び職務の変更を命じる場合があること を就業規則に定め、休職前の面談等でも周知することにより、原職復帰への期待が抑えられ、配置転換時 のトラブルを回避することが可能となります。

Q. 就業規則の内容に従業員が賛成しないときは、労働基準監督署への届出はできないのでしょうか?

A. 就業規則の内容は、必ずしも従業員の同意は必要ありません。所轄の労働基準監督署への届出も、同意できない旨の従業員の意見書をつけて届け出ることができます。しかし、将来的に問題を残さないために、よく従業員に説明して理解してもらい、同意を得ることが望ましいといえます。

Q. 年休の繰り越しはどのようにすればよいでしょうか?

A. 年次有給休暇は、一種の請求権であり、労働基準法第115条の消滅時効との関係で2年間は有効です。従って、翌年に限って繰り越すことができます。就業規則に年休の繰り越しを認める規定を作るときは、昨年度または今年度の年休どちらを充当するのかを明確にする規定を設ける必要があります。

Q. 始業・終業の時刻はどのように決めればよいでしょうか?

A. 何をもって始業・終業の時刻とするかは、本来会社が自由に決めることができますので、しっかりと就業規則に明記する必要がありま
す。
 一般的には労働時間とは、使用者の指揮・命令下にいるとされています。更衣や朝礼、清掃等の準備時間や後始末時間についても、使用者の指揮命令下にいるか否かで判断されます。直接の指揮命令がなくても、使用者がこれを黙認していれば労働時間となります。


Q. 割増賃金の定額化は可能でしょうか?

A. 割増賃金を定額で払うことは、その定額にした金額が労働基準法で定めた「正規に日々時間計算した金額」を下回らない限り、違法ではありません。しかし、下回る場合には、その差額を追加して支払わなければならないことになります。

Q. 採用面接で尋ねてはいけないことはありますか?

A. 面接は、仕事を遂行できる能力があるか否かを判断するためのものであるので、本人の適性や能力に無関係な質問はしてはいけません。避けるべき質問としては、以下のようなものがあげられます。

 例)本籍、生い立ち、出生に関すること。

   家族に関すること。

   宗教、思想、信条に関すること。

   男女雇用機会均等法に違反すること(どちらかの性別に限定して、

   残業、休日出勤、転勤の可否を尋ねること、どちらかの性別を限定

   して採用を敬遠するような発言・質問をすること)

Q. 給与や賞与はどのように決定したらよいでしょうか?

A. 賃金は職員にとって生活の重要な手段であり、自分の働きに対する報酬の意味を持ちます。そのため、場当たり的あるいは恣意的に決定することがないよう、経費としての管理と、職員に納得感が得られる確固としたルールに基づく仕組みを構築し、運用を行うことが大切です。

 ①収益が厳しい状況になってきたとき等の昇給停止は、一時的な緊急避難措置

  とする。能力や経験の格差を適正に反映するため、一定の昇給は必ず実施

  する。

 ②限られた原資を納得のいくルールで配分する。年齢等を考慮し、昇給幅等の

  傾斜配分を考える。

 ③手当の支給要件を明確にする。職員間の公平性を確保するために、手当の支

  給要件は客観的に明確にし、運用する。

Q. 休日と休暇の違いは何でしょうか?

A. 休日は元々働くことが免除された日(出勤する必要がない日)であり、休暇は働く義務がある出勤日に働く義務を免除された日をいいます。法定の休暇としては、年次有給休暇、産前・産後休暇等があります。これらの法定休暇は、要件を備えた休暇申請を拒否すると、法律違反となります。

Q. 明日から出勤しなくてよいと言ったら本当に出勤しなくなってしまいました。これは解雇に該当するのでしょうか?

A. その時の状況により、明らかに解雇の意思表示でないということが推測され、第三者が証言してくれる場合は別ですが、文字通り解雇の意思表示をしたものとして取られてもやむを得ないと考えられます。真意でなかった場合には、その旨を従業員本人に説明し、真摯に対応することが必要です。

 なお、解雇をする場合には、30日前に予告をするか、30日分の解雇予告手当を支払うことが必要です。10日前に予告をした場合には、30日―10日で20日分の解雇予告手当を支払うこととなります。

Q. 勤務時間中に休憩時間は設けなければならないでしょうか?

A. 労働基準法上では、使用者は6時間を超える場合には45分以上、8時間を超える場合には1時間以上の休憩時間を労働時間の途中に職員に与えなければなりません。休憩時間とは、労働から離れることを保障されている時間となりますので、仕事の指示を待っているような待機時間等は休憩時間には該当しません。

Q. 慶弔見舞金は賃金にあたるのでしょうか?

A. その都度任意に支払う慶弔見舞金については、賃金に該当しません。しかし、慶弔見舞金規程等により支給条件が明確な場合には、使用者は規定に従って支払う義務があり、賃金として保護されることになります。ただし、慶弔見舞金は、規定の有無を問わず賃金であっても労働保険料等の対象となる賃金総額には参入されませんし、所得税を控除する必要もありません。

Q. 若手社員にビジネスマナーを教え、自らそれを実践させるにはどうしたらよいでしょうか?

A. ビジネスマナーを教える際には、形である所作や作法、ルールを教えるとともに、なぜそのような行動を行うのか、その目的は何なのかをしっかり教える必要があります。理解させるためにいろいろと質問をして相手に考えさせ、解決策へと導き、その後実際にやらせてみましょう。また、うまくできたら褒めて評価することも重要です。

Q. 中途採用者の初任給の決め方はどのようにすればよいですか?

A. 求人の際に無理して高賃金を提示すると、何らかの歪みが出てくることになりかねません。

最初から最終決定の賃金待遇とせず、一定の試用期間を設けてから本採用とし、初任給を確定する、中途採用者の年齢や学歴・職歴等を考慮し、ほぼ同等の既存職員の賃金待遇を当てはめる等の方法があります。もし中途採用者を優遇する場合には、その経歴や技能によって職務手当や調整手当として加給するのが望ましいでしょう。

Q. 産休中の保険料制度が改正されたとのことですが、どのように改正されたのですか?

A. 産前産後休業期間中(産前42日(多胎妊娠の場合は98日)、産後56日のうち、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間)の保険料が免除されます。これは、平成26年4月30日以降に産前産後休業が終了となる方(平成26年4月分以降の保険料)が対象となります。

 また、平成26年4月1日以降に産前産後休業が終了となる方は、産前産後休業終了後に報酬が下がった場合は、当該休業後の3か月間の報酬額をもとに新しい標準報酬月額を決定し、その翌月から改定されます。

Q. 従業員に対する上手な注意の仕方、叱り方のポイントはありますか?

A. 人づくりには注意や叱責が不可欠であり、必要なときに必要な注意や叱責をしない経営者や上司は、経営者及び管理者として失格とも言えます。

 注意や叱責は、従業員本人のためにするものであることを念頭に、以下の点に注意して実施してください。

・事実に基づいてきちんと説明注意等すること。

・人前で叱るなど、本人の自尊心、面子をつぶすようなやり方はしないこと。

・出来るだけ短くすること。

・一方的でなく、本人の話も聞くこと。

Q. 精神疾患の職員を休職させることはできますか?

A. 精神疾患の場合、労務提供が質及び量において不完全なものとなるため、事業所全体の職務遂行にも支障をきたす可能性があります。その意味で事業所側は労務の提供の受領を拒否できると考えられ、休職自由に該当すると思われます。精神疾患では欠勤が継続的でない場合もあるので、「○ヵ月以上欠勤の場合は休職に入る」という規定のみでなく、「精神の疾患により労務の提供が不完全なときは休職とする」といった休職事由を就業規則に定めておくとよいでしょう。

Q. 最低賃金が改定されましたが、どのように改定されたのですか?

A. 事業所の使用者は、最低賃金以上の賃金を労働者(臨時・パートタイマーアルバイトを含むすべての労働者)に支払わなければなりません。

平成25年地域別最低賃金は次のとおり改定されました(一部の業種については、別に定める特定(産業別)最低賃金が適用されます)。

~最低賃金例(時間額)~

東京都:869円(850円)  神奈川県:868円(849円)  埼玉県:785円(771円)  千葉県:777円(756円)

※括弧書きは平成24年度地域別最低賃金額

Q. 退職時に職員が年次有給休暇をまとめて取得することが増えていますが、これを最小限に抑制することはできますか?

A. 年次有給休暇の申し出を拒否することは、労働基準法で定められた権利を侵害することになるため認められません。従って、予め退職時のルールを就業規則に明確に定めておくことが有用です。具体的には、退職時には、業務に支障をきたさないように引き継ぎを完了させること、退職の申し出の時期、誠実に業務の引き継ぎを完了しない場合は懲戒処分もありうる旨などを規定しておくとよいでしょう。

Q. 職員に業務上貸与しているパソコンの中身を勝手にみることはプライバシーの侵害でしょうか?

A. 職員にパソコンを貸与することは、業務を遂行するという目的のためであり、その所有権も事業所側にあります。そのため、事業所側はインターネットの閲覧状況等を確認する権限をもっており、“原則として”プライバシーの侵害には該当しないと考えられます。

Q. 従業員が退職する際、退職金を支給しなければなりませんか?

A. すべての事業所が必ず退職金を支給するという法的な義務はありません。就業規則や労働協約等に定めがなく、使用者の裁量で支給されているものは賃金とは認められません。反対に、定めがあり、支払義務があるものについては、労働の対償として賃金となり、支払わなければなりません。

Q. 従業員の給与額は自由に決定してもよいですか?

A. 事業所の使用者は、最低賃金以上の賃金を労働者(臨時・パートタイマーアルバイトを含むすべての労働者)に支払わなければなりません。一部の業種については、別に定める特定(産業別)最低賃金が適用されます。

~最低賃金例(時間額・平成24年10月1日適用)~

東京都:850円  神奈川県:849円  埼玉県:771円  千葉県:756円

Q. 通勤途上での事故やスト等、職員の自己都合ではない諸事情により遅刻や欠勤となった場合、賃金を支払う義務はありますか?

A. 労働契約は、労働者が使用者に対して労務を提供し、使用者がその対価として賃金を支払うというものであり、労働者が労務を提供しない場合の不就労時間に対応する賃金を支払う必要はありません。これを「ノーワーク・ノーペイ」の原則といいます。しかし、「労働者の都合によらないやむを得ない事情により遅刻や欠勤となってしまった場合には、相当の賃金を差し引かない」とすることは、労働者にとって有利な条件となるため、労働者と使用者の合意によって労働協約や就業規則に定め、取り扱うことも問題ありません。

Q. 有期労働契約を結ぶ場合の契約期間の上限はありますか?

A. 期間の定めのある労働契約を結ぶ場合の契約期間の上限は、原則として3年となっています。

ただし、次のいずれかに該当する者で期間の定めのある労働契約を結ぶ場合には、5年となります。

  1. 高度で専門的な知識等を有する者(厚生労働大臣が定める基準として限定列挙されています)を雇い入れる場合
  2. 満60歳以上を雇い入れる場合

なお、本人の同意があれば、3年(例外に該当する場合は5年)の労働契約の更新が可能です。

Q. パートタイマーやアルバイトの職員の定着を図るにはどうしたらよいでしょうか?

A. 職場環境や労働条件等長期勤務につながらない原因を把握し、以下のような点から対策を検討する必要があります。

  1. 働きやすい柔軟な勤務時間制度(勤務シフトを細かく割り振る等)
  2. 職場のコミュニケーション(朝礼等への参加、情報提供等)
  3. 個別面接の実施(希望、不満を聞き、やる気を高める等)
  4. 権限を与える(各職員の経験や能力・本人の意思に基づき、やりがいを発見できるようにする等)
  5. パートやアルバイトに対する会社の対応方針を明確にする(資格制度、正社員への登用等)

Q. 職員が外部の研修に参加する場合、研修時間を労働時間として賃金を支払わなければならないでしょうか?

A. 業務命令による研修参加の時間は、賃金支払いの対象となります。任意参加の場合でも、以下のいずれかに該当する場合には、暗黙の指示を受けたということで、当該研修参加時間を労働時間と考えなければなりません。

  1. 研修を受講しないことに対する就業規則上の制裁等、不利益な取扱いがある場合
  2. 研修内容と業務との関連性が強く、それに参加しないことにより、本人の業務に具体的に支障が生 ずるなど実質的に使用者からの出席の強制があると認められる場合

Q. 改正高年齢者雇用安定法が施行されますが、事業主が高年齢者雇用確保措置として継続雇用制度を導入する場合には、希望者全員を対象にしなければならないのですか?

A. 希望者全員が対象となります。ただし、改正法が施行されるまで(平成25年3月31日)に労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めている事業主については、経過措置として、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢以上の年齢の者について対象者を限定する基準を定めることが認められています。

Q. 通勤手当は現物支給することも可能ですか?

A. 通勤手当は、その支払いが法律で義務付けられているものではありません。したがって、任意にその内容や方法について就業規則等に規定することができるため、現物支給も可能です。ただし、いったん就業規則等に明記されたならば、使用者に支払の義務が発生することとなります。

Q. 正職員を募集したところ応募多数であったため、一部の方々をパートタイマーとして雇用しようと思いますが、問題はありますか?

A. パートタイマーとして働いてもらおうとしている本人に対して、十分な説明を行い同意を得るのであれば問題はないと考えられますが、後から問題とならないよう、十分な説明を行った上で雇用契約書を締結し、今後他の正職員の退職者が発生した場合に、優先的に正職員へ登用する道を用意するといった配慮も必要となります。

Q. 時間単位で有給休暇を付与することはできますか?

A. 労使協定を締結した場合は、年次有給休暇の日数のうち5日を限度として、時間単位での有給休暇を付与することが可能です。導入する際の注意点は以下のとおりです。

労使協定を締結する(時間単位年休の対象範囲、時間単位年休の日数等)。

 上限日数として1年に5日以内とする(前年度の繰越しがある場合は、繰越し分も含めて5日以内)。

 有給休暇を日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、職員が自由に選択できる。


Q. 年功序列型の賃金体系を能力に応じた賃金体系に変更しようと思いますが、注意する点はありますか?

A. 事業主側の一方的な都合によって賃金体系を変更することで、労働条件の不利益変更(賃金額の低下)が生じることがないようにしなければなりません。基本給を変更する場合には、賞与や退職金制度との連動によって大きな影響を及ぼすことがないかといった点をシュミレーションする必要があります。また、OJTを含む教育制度や研修制度を充実させ、能力の伸長を支援する体制も同時に整備することも重要です。

Q. 職場内で服務規律が守られません。どうしたらよいでしょうか?

A. 遅刻や業務時間中の私語が多い等は、職員側の意識に問題がありますが、そもそも守ってほしいことや注意してほしいことを経営者側が十分に伝えていないという実態もあります。「経営者側」と「職員側」との間に認識ギャップがあることを理解し、併せて、このような問題行動を黙認せず、現場の管理職等が注意や指導を行う必要があります。就業規則の内容を充実させ、周知するだけでなく、「職場のルールブック」のようなものを策定し、服務規律の内容をわかりやすく伝えていくことで、職員が同じ認識を共有でき、職場の服務規律改善につなげていくことが期待できます。

Q. 中途退職者にも賞与を支給しなければなりませんか?

A. 賞与の支給基準については、各事業所における就業規則等において自由に決

定することができます。「賞与支給日に在籍する者のみに支給する」旨の支給日在籍要件を設け、賞与計算期間の一部のみ在籍していた中途退職者には支給しないことも可能です。

Q. 職員への健康診断を実施する必要がありますか?

A. 事業者は、労働者に対して、原則として年1回医師による定期健康診断を実施することが義務付けられており(労働安全衛生規則第44条)、その費用も事業者が負担すべきものとされています。

Q. 就業規則は職員に開示しなければいけませんか?

A. 就業規則は、事業場に備え付けておく義務があり、職員がいつでもその内容を確認できる状態にしておかなければなりません。具体的には、以下のいずれかによって周知をすることになります(労働基準法第106条第1項、同法施行規則第52条の2)。

  1. 常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、または備え付けること
  2. 書面を労働者に交付すること
  3. 磁気テープ、磁気ディスクその他これに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること

Q. 1ヵ月に3回遅刻をしたら1日分の欠勤として取り扱うというルールは問題がありますか?

A. 遅刻早退についてその時間に比例して賃金を減額することは違法ではありませんが、遅刻早退の時間に対する賃金額を超える減給は制裁とみなされます。したがって、労働基準法第91条に定める「減給の制裁」に反することはないか、その運用方法を検討する必要があります。

※労働基準法第91条

制裁規定の制限 : 就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金の総額の1/10を超えてはならない。 

仮に、1日の所定労働時間が8時間の職員が、1日に1時間の遅刻をしたことが3回重なった場合、合計3時間分の賃金をカットすることは問題となりませんが、1日分である8時間の賃金をカットしてしまうと、8時間から不就労分3時間を引いた残りの5時間分の賃金カットは減給の制裁にあたり、「平均賃金の1日分の半額を超えることはできない」という制裁規定の制限を超えることになり、超えた額については法律上無効となります。

Q.  試用期間中の職員も雇用保険・社会保険に加入しなければなりませんか?

A. 雇用保険・健康保険・厚生年金保険いずれの保険についても、試用期間中に加入させないということは、一切認められていません。行政官庁による是正指導を受ければ、過去に遡って(時効は2年)未加入期間分を徴収されることになります。

Q.  職員がインフルエンザに感染したため休業を命じました。休業補償を支払う必要はありますか?

A. 医療機関の自主的な判断で休業させる場合(医師による指導等の範囲を超えて外出自粛期間経過後などに休業させる場合、熱が37度以上あることなど一定の症状があることのみをもって一律に職員を休ませる措置をとる場合等)には、「医療機関等の責に帰すべき事由による休業」とみなされ、当該職員に休業補償の請求権が発生します。医師・保健所等による指導により休業する場合には、不可抗力とみなされ休業補償の請求権はないと考えることができます。

※労働基準法第26条 休業補償:使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の60/100以上の手当を支払わなければならない。

Q.  職員が午前中の半日休暇を取得した日に定時以降の残業を行った場合、割増賃金の支払い義務はありますか?

A. 割増賃金は、「法定労働時間(労働基準法上の労働時間=1日8時間、1週40時間※1週44時間の特例措置あり)」を超過した時間帯に対して支給されます。

 午前中に半日の有給休暇を取得した場合には、実際にはその時間については労働を伴っていませんので、仮に「所定労働時間(会社等で定めた労働時間)」を超過したとしても、実労働が法定労働時間内であれば、割増賃金の支払い義務は法律上生じない事になります。

 ただし、就業規則などで定時以降の労働に対して割増賃金を支払うことを定める規定を設けている場合には、支払う必要があります。

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